師匠の事

昨晩は子供寝かしつけてたら一緒に寝てしまいました!今日は二個記事書かないとw

さて寺から帰ってきて本気で音楽やろうと決心した訳ですが教則本やタブ譜見ながらベース弾いてても一向に上手くなる気配がなく曲作りなんて夢のまた夢。そこで誰かに教えてもらおうと思いました。当時、ネットなんか無く調べようがなかったので街に貼ってあったギター教室のポスターを頼りにそこに行ってみました。

しかし、そこでもやっている事は教則本を買わされそれを弾いているだけ。自分でやっている事と大して変わりません。教員も「なんでベースなんてやっているの?ギター弾ければベースも弾けるよ」なんて言ってきます。いくら知識の無い私でもギターとベースでは違う技術が必要な事ぐらい分かります。「あーここは駄目だな」と思いました。ある日、教室のドアを開けるといつもと違う先生がいました。前の先生が事情のため暫くこれないので代わりの先生と言う事でした。

「俺の時これ使わないから」と言って教則本をポーンと投げ「で、山本君はどんな音楽好きなの?」と聴いてきます。ちょっと度肝を抜かれて「え、えーとキング・クリムゾンとかピンク・フロイドとか」とシドロモドロに答えると「おー!凄い!偉い!俺もプログレ好きなんだよ!」と先生は笑いました。その日のレッスンはずっとプログレ話で終わりました。帰り際「多分、君とは長い付き合いになると思うよ。」と言われました。

今まで好きな事を語れる友人は居なかったし大人に話しても「下らない」と一笑に付せられてしまうばかりで「俺の話は誰も聴いてくれない」と思っていた所に現れたこの先生。いや師匠。私はもうすっかり心酔してしまいました。師匠は個人でも音楽レッスンやっていると言う事で師匠がギター教室やめる時、私もやめて師匠に付いていくことに決めました。今思うと師匠、自分の生徒獲得のためギター教室にもぐりこんで生徒を引き抜いたんじゃないかなと思いますw

それから十数年、師匠の下で勉強させてもらったんですがこの時初めて学びの楽しさを知りました。知識が増え、できる事が増える喜び。大抵の事は頑張ってみれば出来るようになる事。音楽理論、演奏技術の他にもジャズやフュージョンといったいままで聴こうとしなかったジャンルを紹介してもらったり、作品を発表したり演奏するときの心構えなど教えていただいた事はキリがありません。今はもう教室をやめて師匠とも疎遠になってしまいましたが、この時期学んだ事は音楽のみならず考え方や人格形成、人生すべてにおいての礎になっています。ありがとうございました。 

師匠の事」への2件のフィードバック

  1. 良いお師匠さんに巡り会えたのは本当に幸運でしたね。余談ですがロバート・フリップとグレグ・レイクは同じギター教室の生徒だったらしいですよ、この二人に教えてた先生って一体どんな人物だったのかすごく気になりませんか?

    • まじっすか!その情報は知りませんでした!
      そういえばロバート・フリップやっていたギタークラフトのレッスンも沈黙の授業とか音をパスする授業とか興味深いカリキュラムがあって非常に興味深いです。ギタークラフトのアルバムも凄く良いですしね。

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