はい今日は3のオープニングナンバー
「赤い服の女」
三十年近く前、私が高校生だったころオカルトブームというか怪談ブームみたいな物がありました。テレビでも頻繁に怪談特集や心霊写真特集やっていて私にとっては嬉しい時期でした。岡田由希子さんの自殺、歌番組に現れた幽霊騒動もこの頃です。恐らくこのブームの火付け役は稲川順二さんだと思います。かの有名な名作怪談「生き人形」をテレビで話したのがきっかけだったと。当時の友人とも怪談話で盛り上がり「うおーこえー」とか言っていたんですがあることに気が付きます。「そういや怪談的な怖さをあつかったホラー映画ってないな」と。当時のホラーはゾンビ物やジェイソンに代表されるスラッシャー物が主で怪談のような湿っぽくゾッとするような恐怖を表現しているものは皆無でした。強いてあげれば「あなたの知らない世界」の再現ビデオですがお昼のワイドショーの一コーナーですからそれほど怖くなかった記憶があります。そういう本気で怖い映画ないかなーなんて思っていました。
そんな時、暇をもてあましてなんとなくビデオ屋で借りたビデオ作品見てビックリします。完全に怪談的恐怖を再現していたからです。「なんだこりゃ!完璧じゃねえか!」となり、何回も見返しました。「邪願霊」です。その後、「女優霊」などを経て「リング」が公開されJホラーというジャンルが確立されていきました。
十数年後、異様にJホラーに詳しい一ノ瀬屠殺彦と出会いJホラーの話をしていると「邪願霊はJホラーの始祖だけどもう一本重要な作品がある」と教えてもらったのが「ほんとにあった怖い話 第二夜」に収録されている「夏の体育館」という作品。ストーリーだけ見ればなんてことはない話。女優の演技力の低さが鼻についてしまうかもしれません。だけど幽霊が登場してからはそんなの全部吹っ飛びます。完璧な幽霊描写です。なんでここにいるのか、なにをしたいのかサッパリですが凄い存在感でゆっくりスローモーションで近づいてくる。これほど恐怖感がある幽霊はそうそういないと思います。この幽霊は赤い服を着ています。
この作品を撮ったのは鶴田法男さんという監督なのですが、この幽霊描写が大好きすぎる監督さんがいまして。私が大好きな黒沢清監督です。ゆっくりスローモーションで近づいてくる赤い服の女というシーンを三回も撮っています。(回路、DOORⅢ、叫び)私もそのシーン再現したくて「赤い服の女」のPV製作しました。
そして、「洒落怖」で有名な大阪、泉水の広場に現れる赤い服の女の話。これも大好きです。こっちの赤い服の女はアキちゃんって名前らしいです。
この赤い服の女の幽霊、なんか私にとってすごくリアル感があります。映像作品の登場人物(?)で洒落怖のほうも創作の可能性があるにも関わらずです。迂闊な事したら呪われそうな迫力を感じましたので大真面目にいい曲を作りましたw
『赤い服の女』はかなり正統派ホラーな曲ですよね。
曲の中ではなにか被害にあうわけでもなく、目的もわからない。だけど言いようのない不安を感じますし、一歩あちら側に踏み込んだらただでは済まないのだというのを予感させられます。
しっとりとした曲調も、なんとなくJホラーちっくなのかな? とも思います。
『邪願霊』観てみたいんですよねぇ。イキグサレの『ラブ・クラフト』の元ネタということで、元がどんな曲なのか気になります。
ただJホラーの特有の怖さが苦手で、それこそゾンビやジェイソンみたいな映画ばかりで育ってきた身としては夜中にトイレにいけなくなったらどうしようかと不安です……w
あ、『貞子VS伽椰子』なら楽しく観れました。大好きです。
前、「邪願霊」の脚本家であり音楽製作者である小中千昭先生のHPに本家「ラブ・クラフト」のmp3あったんですが今探しても見当たらないですねえ。私VHSなら邪願霊もっているんでなんとか見れる環境つくって一緒に酒飲みながら見ましょうw
わーい! ぜひ観ましょう!