はい!今日はこの曲!宣伝盤の一発目
「生きドール」
これの元ネタは皆さんご存知、稲川淳二さんの名作怪談「生き人形」です。数ある人形系怪談の中でも抜群の知名度とクオリティを誇っています。私も大好きで昔、この話が収録されている怪談ライブのビデオ借りて見ました。最後に生き人形の写真が写るんですがこれがまた良くて。市松人形やお菊人形のようなあからさまに怖い人形じゃなくてぱっと見、可愛く見える人形なんです。これが災厄を起こす呪いの人形なんですからギャップ萌えです。
あと昔の特撮ドラマ「怪奇大作戦」の七話「青い血の女」。これも人形の話なんですがナイフを持って人を殺そうとする人形はただのフランス人形で大して怖くないです。ですが物語の終盤、フランス人形を操っていた「あれ」と呼ばれる存在が出てきます。手作り感溢れる人形のようなんですがペラペラ喋って窓から身を投げて自殺します。こいつは強力です。何ともいえない気分にさせてくれます。
昔からなんですが私、ヒーローよりも怪獣、怪人に肩入れする癖があってそれは怪談であっても同じ。怪異や幽霊側に親近感を覚えちゃいます。怪獣、怪人は最後には倒されちゃいますが生き人形は現在進行形で続いている呪いです。うーん頼もしい。それで持ち主と仲良く末永く暮らす生き人形の曲を作りました。
あと無機物に強い愛情を抱いている状態も表現してみたかったんですがそこまでは出来ていないと感じます。ストレートに霊が取り付いた人形の話としては勿論、人形に愛情を注ぎすぎて「もしかしたら魂あるんじゃない?」と思っている子の話としても成立させたかったんですがなかなか難しいですねー。
『生きドール』は女の子が人形を大切にしている様子が伝わってくるので、聞いてて「いい話だなぁ」と、ほっこりしますね。
何か直接の危害が描写されてるわけでもないので「気がついたらいつも目が合う」なんていうのも可愛らしく感じます。
せっかくなので気になっていたことを伺いたいのですが、この曲のサビは少女と人形のどちらの視点なのか決まっているのでしょうか?
「一抜けはなしよ」とかのセリフですね。
作っていた時は女の子の視点で考えていました。
人形に魂なんかなくってただの思い込みの激しい人形好きの女の子の話とも受け取れるようにしたかったからです。
でも今はどっちの解釈でもアリだなと思っています。