マンホールより

下の子の習い事の発表会が近づいて頻繁に練習がありまして、付き添いだけでかなり時間と体力、気力を削られます。アルバム製作そろそろ焦りが出てきました。

はい、というわけで曲紹介。5の八曲目

「マンホールより」

ホラー映画で時々見かける下水道に潜んでいる何かがマンホールから這い出てくるイメージ。これを曲にしようとしたのが最初のアイデアです。足元のすぐ下にあるにも関わらず生活と遮断された真っ暗な巨大迷路のような空間。実に想像力を刺激される空間です。作り始めるとある作品のイメージに強く引っ張られているのに気付きました。悪名高いビデオシリーズ「ギニーピック」。その中で日野日出志先生が監督された「マンホールの中の人魚」という作品がありまして、川が埋め立てられ下水となりそこに住んでいた人魚がドロドロに腐っていくという作品なんですが、どうもこれに引っ張られすぎている気がしたので別解釈をしようとあれこれ考えました。

開発により住処を奪われた妖怪ってストーリーはよくあります。妖怪物のアニメや漫画では必ず一回はこういう話があります。で、妖怪は被害者、弱者と描かれるんですがそんな訳無いだろうと。妖怪は現象によって現れる心の動きなんだから環境が変わっても恐怖を与える側で常に強者です。川で人を溺れさせたり尻子玉抜いていた河童は生活排水や工業排水によってさらに強く進化、サイボーグ化して災厄をもたらす存在になっているだろうと思いました。ここで「亡霊軍艦」とつながります。「亡霊軍艦」は伊福部氏が音楽を担当していた初期のゴジラ作品のオマージュですが、この曲はゴジラが正義の怪獣になった後期ゴジラ作品でいこうと。ですからこの曲、「公害怪獣ヘドラ」「サイボーグ怪獣ガイガン」「ロボット怪獣メカゴジラ」のイメージと河童を合体させたものになっています。

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