息子が二、三日前から何で知ったのか「こっくりさん」をやりたがってうるさいです。「本当にお化けが来るわけじゃないんだけど嫌な事やいつもと違うことが起きるとお化けと結び付けて考えちゃうでしょ」なんていっても伝わる分けなく「本当に来ないならいいじゃん」「パパも怖いの好きでしょ!」と言います。うーん困ったもんだ。
そんなこんなで曲紹介。5の五曲目
「雪女」
妖怪って不可解な現象や自然現象そのものだったりします。「家鳴り」や「山彦」「蜃気楼」なんかも妖怪として扱われていました。キャラクター化した妖怪を現象として捉えなおすのは非常に面白いです。妖怪の正体を科学的に解明!なんて野暮な事ではなくて現象に対面した人の心の動き。恐怖や不思議に思う気持ちが妖怪を形作っているんだなと見えてきます。キャラクター化、妖精化した妖怪を再び恐怖の対象にするにはまずは「現象」にまで戻す必要がある気がします。
で、「雪女」。妖怪の中でもキャラクターが立っている妖怪です。いろんな作品でもヒロインに抜擢されています。これだけキャラが立っちゃうと元の現象が見えにくいですがある本に載っていました。雪山で遭難し凍死寸前になると逆に非常に暑く感じるらしく服を脱ぎ捨て裸で発見される事があるそうです。こんな雪山で裸になるなんてよっぽど良い女がいたんだろうという所から雪女が出来たらしいです。なるほど雪山で男をかどわかし凍死させる美女。イメージ通りです。しかしもう一つ雪女にはイメージがあります。純愛を貫く可愛らしい女性というイメージ。これは小泉八雲の雪女から来ていると思います。怖くて美しくて悲しい完璧なストーリーですからイメージも引っ張られちゃうってもんです。
そこで私が持っている雪女のイメージ、現代に置き換えて現象として復活させようと思いました。雪が降っていることを理由に好きな人を家に引き止める女性。交通機関が止まるほどの雪ならば被害が出る事も知っている。でも自分にとってはロマンチックで綺麗な雪。なかなか上手い事、現象としての雪女を表現できたんじゃないかと思います。