パイプ椅子

昨日は案の定、寝てしまいました。ホント体力の無さに困ります。今度暇が出来たら筋トレでもしようかなぁ。

さてさてこれでファースト最後の曲です。

「パイプ椅子」

この曲は他の曲と比べて新しくて、PCで曲作り始めた頃の曲です。このころ知り合った友人がネットラジオやるというので流す曲を依頼されました。それでふざけた曲を作ろうとおもいまして。なんだか南国っぽい雰囲気にひねくれたコード進行。あとメロディーに使っている楽器、実はこれ大正琴です。祖母の形見として大正琴もっているんですが、この友人が楽器屋で大正琴用のピックアップ見つけてきまして。これをつけてエレキ大正琴に改造しました。その後ネットラジオどうなったのか知らないんですが割りとこの曲気に入りました。

ファースト作るのにあたって過去曲を聴いて収録曲を選考したと時、久々にこの曲聴いたら「終わり」っていう感じが良く出ていると感じましたのでラストの曲に決めました。アイドルのデビューアルバムのラストがインストってのもなんか面白いじゃないですかw ラジオの曲という印象が強かったのでイメージはパイプ椅子で殴られているような状況なのにラジオからは呑気な曲が流れているという雰囲気です。そこで緊迫したSEが欲しくなり映画「ゴジラ」の乱闘シーンの音を入れました。ですのでこの曲は著作権的にヤバイかもしれませんが無料公開ですから勘弁してくださいw

蟲寄せの歌

一昨日の晩、ブログ更新の後、次の動画何にしようかとイキグサレ聴きながらビール飲んでたら楽しくなっちゃって気が付いたら朝になっていました。子供も起きて来ちゃったので徹夜で酒臭いまま保育園へ。家事を済ませたら流石にダウンしてしまいました。なんで今日は二個記事を書こうと思っていますが今日は今日で上の子の運動会で下の子はこれから習い事があります。すでにバテているので心配ですw

なにはともあれ曲紹介、今回は

「蟲寄せの歌」

これもプログレを意識した曲です。リズムは普通の三拍子ですが間奏やエンディングなど構成がかなりプログレっぽい大作にしようという意図が出すぎていて今聴くとちょっと恥ずかしいですwたしか叙景的なバックに叙情的なメロというのを狙っていたと記憶いています。イントロでいきなり流れる変なギターフレーズは虫の羽音、続いて登場する変なキーボードのフレーズはアリなどの地を這う虫がセカセカ歩いているのを表現しようとしています。

詩は「他人拒否」がテーマです。ちょっと気を許して付き合ってみてもすぐに自分は傷つく。だから大多数の人が嫌っている虫を味方につける。自分の心はお前らが嫌いな虫だらけだから入ってくんな。そういう歌です。私自身虫は好きなのでアイデア出た時は楽勝で作れると思ったんですがメロディーの関係上、五文字縛りとなるとなかなか難しかったですw当時まだPC持ってなかったので図鑑で調べたりしました。で、この歌詞の登場人物もきっと図鑑で虫の名前調べたんだと思います。ただ図鑑で調べた虫の名前を羅列していく。他の人が嫌いという理由だけで。なんだかただの文字列が人を呪う呪文に変わる工程を表現できたような気がしています。

下水少女

今日はこの曲、

「下水少女」

この曲はとにかく複雑なリズムの曲を作ろうと思い作った曲です。狙ったのは第何期と言われているか忘れてしまいましたがエイドリアン・ブリューやトニー・レビン加入時の「ディシプリン」あたりのクリムゾン。この時期のクリムゾンは今までと大きく雰囲気が違い、いまいち評価が低かったりします。確かに「宮殿」や「太陽と戦慄」を期待して聴くと「なんだかよく分からない」という感想になると思います。実際私もそうでした。しかしある仕組みに気付いたら一気に大好きになりました。それは「ポリリズム」。ポリリズムとは違う拍子のフレーズを一つの曲のなかで使用する技法で例えば普通の四拍子の中で三拍子のフレーズを弾くと一拍子分のズレが生じてなんだか輪唱のような不思議な雰囲気になります。割と普通に使われる技法なのですがこの時期のクリムゾン、それをメチャメチャ複雑にした曲をやっていたんです。

まあそこまで難しい事は私には出来なかったんですが変なリズムでポップな曲を作ろうとした結果がこの「下水少女」です。基本のリズムは六拍子と四拍子が交互に出てくると言うもの。(123,123,1234とカウントするとリズム取りやすいと思います)サビは五拍子(123,12)。間奏は普通の四拍子。エンディングはベースとメロディーだけ四拍子になって他の楽器は基本リズムのまま。こういう曲作っているときはなんか音楽というより数学やっている気分になりますw

歌詞はズバリ「スカトロラブソング」を目指していたんですが、直接的な言葉は使いたくなかったので色々いじっていた結果、作品=排泄みたいな感じになりました。さすがにアイドルにう○この事、歌わせたくないですからねw

足払い

ファーストの曲紹介も折り返しです。五曲目

「足払い」

この曲は「鋸引き」より前に作った曲で最初は歌物にする予定ではありませんでした。作ったと言ってもベースラインとリズム、メロディーだけで後は放置していたんですが、前組んでいたバンドでこれを元にアドリブやジャムセッションをやるつもりで作った曲でした。

ファーストの中では珍しくプログレをやろうとしていない曲で目指したのはジャコ・パストリアス在籍前のウェザーリポートというかジョー・ザビヌルです。ソレを目指すなんてとんでもない無謀なんですが若いってのは恐ろしいですねぇ。やるんですw激し目の三拍子でコードは変わるんですがベースラインは変えないペダル奏法。なかなか面白い曲になっていると自負しております。

曲名をつけるときなんかバトル音楽っぽいと思ったので「足払い」としました。イメージはストⅡのしゃがみ大キック、とくにリュウ、ザンギエフをイメージしています。それでふざけてメロにあわせて「足払い~♪」なんて歌っていたのがそのまま採用になりました。アルバム的に見ても丁度「柔道」の後なのでバッチリです。

柔道

今日はファースト四曲目。

「柔道」

この曲は昔、打ち込みで作った物ではなくファーストアルバム作る時に新たに作った曲です。アルバムのバランスを考えたら、まったく雰囲気の違う曲が一曲必要と感じましたので「みんなのうた」とか「おかあさんといっしょ」とかEテレで流れているホンワカした曲をイメージして作ってみました。

メロディーや歌詞のアイデアを出すとき私よく散歩をします。出来れば夜中。さらに知らない道の方がアイデアが良く出てきます。この時もただひたすら夜の街を歩いていました。すると遠くにデッカく「柔」と書かれた看板が見えてきました。「柔らかい?ステーキ屋さんか?布団屋さんか?」と考えながら近づいてみたらそれは柔術道場の看板でした。なんだかそれが妙にツボに入って歌詞にしようと思いました。

歌詞のイメージは柔道の練習がきつ過ぎて意識が飛びそうになっている女の子が見ている白昼夢というものです。こんなの説明しないと伝わらないですよねえwでも歌詞の解釈なんて人それぞれで良いと思いますし私も「こうじゃなきゃいけない!」というものは一切無いので、これでOKだと思います。

鰯ミサイル

さてさて!曲紹介、行きます!今日はファースト三曲目、

「鰯ミサイル」

この曲は「鋸引き」出来た直後に作った曲です。「鋸引き」で刃物の曲を作ったので今度は飛び道具の曲を作ろうと考えました。それで何故か思いついたのがレーザービームやミサイル。俺が飛ばすミサイルはきっと魚の形をしているだろうと思い、鯖ミサイルにしようと思ったのですがメロディーの関係上、三文字の魚の名前にせざる得なく鰯になりました。鯖は「鯖のイキグサレ」と言う言葉もあるしアニサキスもいるし鯖にしたかったんですがw

曲はプログレ趣味を前面に押し出した変拍子(七拍子)のハードな感じ、ベースもブリブリに歪ませたファズベースで行こうと打ち込みの時から決めていました。間奏は新たに作りなおして、よりビームやミサイルが飛び交う感じにしました。

歌詞は「俺がミサイルで吹き飛ばしたいものはなんだ?」と考えた結果、集団でいる時の居心地の悪さでした。今でこそ自分の立ち居地や居場所は自分で作るものと理解できていますが当時はそういうのとにかく苦手で。「俺は場違いなんじゃないだろうか」とか「今すぐ逃げ出したい」とか思っていました。そこで「助けて」と思ったら海から飛んできて自分ごとふっ飛ばしてくれるミサイル。しかもそれは魚。私の救いの神です。それが鰯ミサイルですw

この曲、イキグサレでは珍しくフェードアウトで終わります。これ以外ではファーストの最後の曲「パイプ椅子」だけだったと思います。これは昔のジャンプ放送局で「フェードアウトってなんだよ!最後まで聞かせろよ!」って言うネタがあって笑ったと同時になるほどなーと思いました。それからと言うものフェードアウトの曲作っていませんw

海底

今日は午後出かける用事があるので早めに更新です。ファーストの二曲目。

「海底」

この曲、サビのメロディと歌詞は昔作ったものですが、他の部分はアルバム作ったとき新たに作ったものです。元は食べ物に農薬を混ぜて殺すという「パラコート」という曲でした。聞き返したらどうもイマイチだったので没にしようと思ったんですがサビのメロとカニのくだりの歌詞はいい感じだったのでもったいないと思いリニューアル。アルバム単位での作品作りを意識していたので次の曲は「鰯ミサイル」で決まっていました。そこで海からザッパ-ン!と飛んでくる鰯ミサイルとの対比で海の底でジッとしているようなイメージで作りました。

歌詞は私が見た夢が元ネタになっています。夢の中で私は海に潜っています。何故か息が出来て調子に乗ってドンドン深く潜っていくと、全体を把握できないぐらい巨大な生物のシルエットが見えて凄い恐怖心に囚われます。いそいで海から出ようと上を見上げたら海面が見えず光も届いていない。絶望感に襲われたところで目が覚めました。妻とデートで花園神社の見世物小屋に行った帰り歩きながらこの曲の歌詞の構成を考えたのが凄く鮮明な思い出として覚えていますw


 

鋸引き

まずはこの曲!記念すべきデビュー曲です!

「鋸引き」

最初は打ち込みで作った曲ですが、始めて自作曲で納得がいったというか完成したと思えた曲です。出来た時は「これが俺の最高傑作でこれ以上の曲は作れないかもしれない」とマジで思いました。一曲作っただけなのに本当アホですw しかし、イントロの拍をずらしたちょっと東洋風のメロディ、続く変拍子の繋ぎなど今聴いても「俺、よく作ったなぁ」と思います。

作詞もこの曲で初めてやりました。曲のイメージを固めるため印象的な単語をピックアップすると言う事はしていましたがメロディーにちゃんと歌詞を付けたのは初めてです。最初のイメージは「刃物」。ジェネシスの曲で「ザ・ナイフ」というのがありまして、そのようなギラギラした危険な感じの曲にしようと思っていました。後、日本人が作る和風プログレなんていうのも目指していて「じゃあ、日本刀か?」と思ったんですがなんか最初から人を殺すための刃物は違うような気がして。鎌?鍬?鉈?と色々考えた結果、ノコギリになりました。そしてノコギリといえば「ノコギリ引きの刑」ですよね!

現代で鋸引きの刑なんてあるわけ無いので、隣で無防備に寝ている友人または家族を見て「こいつの首、今ノコギリで切っちゃえば死んじゃうんだよなー」とぼんやり考えている子の曲になってしまいました。少ない労力で人は死んじゃうし自分も死ぬ。それは非常に怖いけど「やってみようかな」で世界はガラリと姿を変える。「やってみようかな」で変わるんですよ。少しの労力で。

と言う感じで当初イメージしてたギラギラした危険な感じの曲とは程遠くなってしまいました。曲自体も歌詞に引きずられて少し明るくなりました。なんか怖いしエゲツないんだけど妙な希望と爽やかさがある曲だと思います。私は大好きですw

イキグサレ ファースト

さあー今日からアルバムおよび曲の解説をしていきます!まずはこのアルバムから。

「イキグサレ ファースト」

前にこのブログでも書きましたがこのアルバムに収録されている曲は二十数年前、私が作曲を始めた頃、打ち込みで作った曲です。元々イキグサレは昔作ったオリジナル曲を生楽器、生ボーカルで復活させるというプロジェクトでした。二十代、傾倒していた音楽はキングクリムゾンに代表されるプログレッシブロック。そしてウェザーリポートなどのジャズフュージョンです。精神世界や宇宙の深遠を覗き込むようなプログレ世界と楽器、音楽により重きをおいたジャズの世界。二つを何とか融合しようとしていました。まあ二十代の若造にそんな大それた事は無理でしたが結果として実に不思議なテイストの曲が出来上がりました。これらの曲、凄く気に入っていました。私の自作品大好き癖はこの頃からもう発症していましたw

今、聞き返してみると転調や構成、変拍子の多様など「ちょっと攻めすぎだろ」と思うし歌詞も攻撃的で主張が強く青臭く感じる所もありますが、今の私では作れない若さゆえの衝動みたいのを感じます。「俺、そうとう鬱憤たまってたんだなぁ」と他人事のように思いますwさすがに自分の若い頃を思い出すと恥ずかしいんですが、イキグサレの曲となると話は別です。私の曲はイキグサレが歌う事によって私から離れイキグサレの物になります。そうすると客観的に聴けるようになるんです。そうやって聴くと「おーいま聴いても結構いけてるじゃん!」と思えますw

明日は一曲づつ解説していこうと思います!